《属人化は悪なのか?》効率重視社会の落とし穴【仕事に宿る人の魂】

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おはようございます!ミヤビです(^o^)

今日は「属人化(ぞくじんか)は悪いことなのか?」というテーマで書いてみようと思います。

この話を書こうと思ったきっかけは、ボクの働く会社でも「属人化をやめて〜」みたいなことをしばしば聞き、効率化とか言う場面があるからです。

ビジネスの世界ではよく耳にする「属人化を避けるべき」という言葉。
たしかに、仕事のブラックボックス化や、特定の人にしかできない業務が多すぎると、組織全体の効率や安定性が損なわれるというのは理解できます。

でも、ふと思うんです。
本当に「すべての属人化」が“悪”なんだろうか?

属人化には“人間にしかできない価値”が詰まっているのでは?
今日はそんなことを、ボク自身の経験もまじえて深掘ってみます。

属人化って、そもそも何?

まず、言葉の前提をすり合わせておきましょう。

属人化とは、ある業務やノウハウが“特定の人”に依存してしまい、その人がいないと仕事がまわらなくなる状態のこと。

たとえばこんな状況。

  • 山田さんしかわからないExcelのマクロ処理
  • 鈴木さんしか対応できない取引先
  • 佐藤さんがいるからプロジェクトが成り立ってる

これらがまさに“属人化”です。

一方で、属人化を避けるためには、
「マニュアルを作ろう」「仕組みにしよう」「AIに任せよう」
という流れになります。

それ自体はおそらく正しい。

でも、その過程で失われていくものが、確実にあるんです。

マニュアルでは伝わらない“何か”

ボクは販売と営業の仕事が長いです。
色々な先輩にお世話になり、中にはベテランの先輩もいました。

ある販売職時代の先輩の話です。
資料作成はお世辞にもキレイとは言えず、話す内容もマニュアルにないことばかり。

でも、その人が担当するお客様はみんな笑顔で、その人の名前ばかり聞くんです。

「なんであんなに信頼されてるんだろう?」と気になってその人の接客や言動をよく観察していました。

よくよく聴いていると、接客の中身は「製品の話」より「雑談」ばかり。
でも、その雑談の中に、相手の気持ちやニーズを引き出すヒントがたくさん詰まっていたんです。

「ああ、これが“属人化”の本質かもしれない」と思いました。
その当時は属人化という言葉自体は知りませんでしたので、概念として捉えていた感じです。

何が言いたいかというと、“人にしかできないこと”が、確かにある。
それは機械や仕組みには代替できない“関係性の質”や“現場の空気”なんです。

人間にしか生み出せない価値や現場の空気感はたしかにある。

属人化がもたらす“深み”と“情熱”

属人化にはデメリットもあります。

  • 業務が属人化しすぎると他の人が入れない
  • その人が辞めると一気にリスクになる
  • 全体最適より部分最適に陥りやすい

これらは明確に属人化のデメリット、リスクだと思います。

でも、それでもなお属人化が必要とされる場面があるとすれば、それは「感情」と「こだわり」が必要な仕事です。

たとえば、以下のような仕事。

  • ライティングやデザインなどのクリエイティブ
  • カスタマーサポートや営業などの人間関係構築
  • 教育や指導、マネジメントの現場

これらはマニュアル化して“それっぽく”することはできても、最終的に問われるのは「誰がやるか」「どんな思いでやるか」です。

つまり“人の魂”が宿る領域なんですよね。

人の心を動かすのは感情であり、ストーリーだとボクは確信しています。

効率化と属人化、どちらも必要な視点

ボクはこう考えます。

属人化は「なくすもの」じゃなくて、「共存させるもの」だって。

効率化すべきところは、徹底的に仕組み化すればいい。
でも、人間にしかできない領域まで無理に仕組み化すると、仕事の“血の通った部分”が失われてしまう。

それって、味気ないし、面白くないですよね。

人間がやるべき“本質的な仕事”とは?

AIが進化し、RPAや自動化ツールが普及するなかで、「人間がやる意味」が問われる時代です。

その中でボクが思うのは、

人間がやるべき仕事とは、属人化せざるを得ない“価値を生み出す”仕事だということ。

たとえば──

  • 「あなたに相談したい」と言われるような信頼関係
  • 「あなたの言葉に救われた」と言われる発信
  • 「あなたと一緒に働きたい」と思われる存在感

これは全部、“属人化の賜物”です。

機械にできない、心のやりとり。
効率では語れない、“にんげんらしさ”。

こういったものが失われないようにしていきたいですね。

機械にできない心のやりとり、にんげんらしさ。

まとめ

今日は「属人化(ぞくじんか)は悪いことなのか?」というテーマで書いてきました。

  • 属人化とは「特定の人にしかできない仕事」がある状態
  • 属人化には効率面でのデメリットやリスクがある
  • しかし、人にしかできない“感情”や“関係性”も属人化の一部
  • 雑談や信頼関係など、マニュアルでは代替できない価値がある
  • クリエイティブ・営業・教育など、属人化が求められる仕事もある
  • 属人化は「排除すべきもの」ではなく「活かすべきもの」でもある
  • 人間にしかできない“魂のこもった仕事”にこそ、本当の価値がある
  • AI時代だからこそ、「あなたに頼みたい」が武器になる

こんな感じですかね。

属人化とは、あなたにしかできないことがあるという“証”。

たしかに業務が回らないのは困るし、組織としての効率性も重要。
でも、「効率」と「人間らしさ」は両立できる。

むしろ、属人化を「強み」として捉え、そこに磨きをかけることが、これからの時代に求められるのではないでしょうか。

マニュアル化できない温度感、空気感、信頼、安心感。
そういったものを生み出せる人こそが、“価値ある人材”だとボクは信じています。

今回はここまで。
読んでいただきありがとうございました。

より良い人生にしていきましょう\(^o^)/

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